54. 「出会いで学ぶ銀座の教室」報告 −永井路子さん

若いYさんから早速メールで報告を頂きました。同じところで読めると思いこの「呟き」に挿入させていただきます。

「出会いで学ぶ銀座の教室」に再び行ってきました。
 
 5月の総会で石原一子さんにご紹介頂いた講演財団主催の講演会、前回の中村桂子さんの講演に感動し、6月30日の第三回にも出かけて行きました。仕事を終えて時間ギリギリに駆けつけると、前回よりも席が埋まっており、ふと横を見ると、今回の講師永井路子さんのサイン入り本が数冊。「限定物」に弱い私は即購入しました。

 講演会は石原さんの大学時代の思い出話を交えた司会に始まり、それを引き継ぐように1年後輩の永井さんも当時の話から語り始め、座はすっかり和みました。(大先輩、かつ一流の文化人のお二人を「さん」付けでお呼びしますが、最上級の敬意をこめた「さん」です)
 ついこの間まで「女帝」が話題になり今はすっかり冷めてしまったけれど、ブームで終わらせるようなものではない。6世紀の推古天皇から8世紀の称徳天皇までの6人8代(二代は同一人物が二度即位している)は男帝と女帝が半々で、しかも在位期間は決して短くなく、中継ではない。また、政治的にも大きな働きをしている存在である。この時代の天皇の系譜は蘇我氏が深くからんでおり、「妻問婚」の時代に実家の影響は大きかった。等々、受験日本史ではさらりと終わってしまう時代の話は知らなかったことばかり。サイン本「女帝の歴史を裏返す」(中央公論新社)で復習します。

 永井さんはとても素敵な方でした。石原さんにしても、会場にいらしていた石原さんの同級生の方も、皆さんからまだまだ現役続行中のエネルギーが伝わってきました。
 皆さま、大ホールの講演会と違い、暖かさとパワーとインテリジェンスの空間がそこにあります。是非お出かけになることをお勧めします。(by Moo) 


Mooさん有難うございました。ここで私のコメント。

いつの間にか永井さんのなめらかなお話に惹きつけられてしまい、持統さん、推古さん、元明さん、とか「あ!」と口をあけてしまいました。 こんなに多くの女性の天皇がいらしたのかとか、「万世一系」とは何だったのかしらと頭をかすめはしましたがその人間性に親しみを感じました。戦後の教育ではどうなったのかしら?どなたか教えてください。

面白かったのは会の終わり、石原さんが再前列に座っておられた方に「貴女はアメリカでなかったの?」と同期のかたでしょうか、小林渓子さん(?)をみつけられて、戦時中なにもないときに鎌倉のお宅におじゃましたら山海の珍味でごちそうになったとか、ちょっと思い出話などをされ、「一言お話ください」とおねがいされました。なにかずっと長くアメリカで生活されているとか、ドハデの石井もびっくりするようなお洋服に帽子、それになんというか短パンみたいなものをお召しになっていて、英語も交えながらお話を始められました。ちょっと長くなったら最年長の松岡麗子さんが「もう時間だからやめなさいよ。今日は永井さんの日なのよ。」とはっきりおっしゃって、その場の雰囲気をこわすこともなく会はお開きになりました。こんなところにも同窓生のよさが感じられた一幕でした。ほんとうに素晴らしい同窓生の集まりでした。